佐渡国際トライアスロン レースレポート【アベキ】

Champion System Japan代表のアベキです。
今年の目標レースとしていた佐渡国際トライアスロンB。そのレースレポートです。

 

中学校3年生から自転車一筋で生きてきた私が、トライアスロンを始めたのは4年前。スイムもランも超初心者でした。Champion System にはトライアスロンユーザーも多く、身近にたくさんのトライアスリートがいて、いつも誘われていたので、なんとなく始めました。2年ほど、オリンピックディスタンスを経験し、昨年初めて佐渡Bといわれるハーフディスタンスに挑戦しました。完走するのもギリギリの佐渡Bは、ゴール時に悔しさと達成感で満たされ「また挑みたい」と思える素晴らしいレースでした。安定したイベント運営、いつも笑顔のボランティア、たくさんの沿道からの応援、美しい景色も佐渡国際トライアスロンの素晴らしい一面です。「来年はこのレースをもっと楽に制したい」(決して速くではない)と思い始め、自転車で競うことを何となく諦めた私にトレーニングの火がつきました。

 

一番苦手なスイムは、「サニーフィッシュ」というトライアスロンスクールの朝スイムスクールに通い、しっかり自信をつけていきました。しかしながら、今年の2月に自転車落車で頭を強打し、厳しいムチウチになりました。3か月ほどしっかりとしたトレーニングができず、ランニングを再開したのも2か月前で、焦りながらも帰宅ランなどで、少しずつ暑さと距離になれるようにしていきました。8月にサニーフィッシュの仲間二人と仮想ハーフディスタンス(自己計測して距離を達成)を行い、強度をつけ、内臓を守る補給タイミングをトレーニングしました。昨年よりは、楽になっているはずという自信のもと、目標は総合100位以内を目指し、当日を迎えました。


チョイスしたウェアは、前回のブログにも記述した、エリートジャージとパフォーマンストライショーツ。超軽量メッシュで作られたジッパーのないバイクジャージ、エリートジャージはハーフディスタンスのトライアスロンでも有効なのでは?という発想からの採用です。特にランニング時の暑さを軽減してくれると考えていました。
デザインは、サニーフィッシュの朝スイムスクールの仲間と作った、リビングコーラルというピンク色にブラックショーツのシンプルな組み合わせ、ロゴはオリジナルでSunny Fish 菊名朝泳と入っています。お気に入りのキットです。

 

土曜日の前日はブース出展などを行い、全日本選手権に参加するエリート選手の篠崎さんや一本松さん、たくさんの仲間とお客様が遊びに来てくれました。

 

 

いよいよ当日の朝です。昨日の荒れた海はなくなり、穏やかな海になっていました。トランジッションにバイク、ランニングをセッティング。ウェットスーツを着て、いよいよスイムスタートです。

砂浜から垂直に沖に向かい、900m進み、ブイを右に回り200m、またブイを右に回り、900m砂浜に向かって泳ぐコース。サニーフィッシュで集団泳などもトレーニングしたので、気合を入れて700名の集団の中に飛び込みました。ヘッドアップをしながら空いたスペースを探し、バトルを避けながら、少しずつ前に上がります。往路はスムーズに泳げましたが、復路はなかなかペースが上がらない。おまけに波が押し寄せてくるので、ヘッドアップしても目標物が見えない。復路は若干の蛇行を繰り返し、順位を落としました。4530秒、総合205位でスイムを上がってきました。目標通りのタイムです。

昨年よりトランジッションを短くしたくてイメージトレーニングしていましたが、なぜか尿意。仕方なくトイレを済ましT15分という平凡なタイムになりました。

得意のバイクパート。
昨年は初の佐渡Bだったので、最後の峠2本のために温存する走りをしていましたが、意外にも峠が小さく最終的にバイクで出し切れなかった経験から、今年は前半もある程度スピードを上げていく作戦でした。最初の30㎞は順調に順位を上げていました。しかし、海に出ると強めの向かい風で体力を消耗していきます。さらに20㎞行ったところで段々と速度が落ち始め、峠の前では足が売り切れてしまう失態に。補給が足りなかったのも原因ですが、実力以上にペースが速かったのが原因で、峠で少し復活したものの、残りのゴールまでダラダラのペースになりながら、トランジッション2に入りました。目標にしていた3時間15分に22分届かない、3時間37分。それでも123位まで順位を上げていました。

しかしながら、ランスタート時は足切れと空腹で、この順位をキープするのも難しいと感じ、まずは少しずつでいいので補給し、体力の回復を優先しました。前半のエイドでバナナやスイカなど少しずつ取り続けていると体が回復し、エイドのボランティアの方々が優しい声で対応してくれるのもあり、段々と力が湧いてきます。このころ、復路を帰ってくるエリート選手や速い人たちとすれ違い、元気をもらいます。

最初はキロ6分ペースも難しいと感じていたけど、折り返しのころには、キロ6分をクリアできるペースになっていました。復路でもたくさんの仲間たちとすれ違い、応援もたくさんもらいながら、ゴールを目指します。エリートジャージ効果なのか、暑さもあまり感じることなく、風を感じながら冷却されている感覚がありました。ジッパーがなく伸縮性のある軽量メッシュでできているので、程よいフィット感が生まれ、体重移動がスムーズに行えます。最後のエイドでプチご褒美のコーラを飲み、ラストの商店街に飛び込みます。地元の人や友人など、たくさんの人が「おかえりなさい」と声をかけてくれる至福の商店街、ハッピーロードです。耐えてきてよかったと、涙がでそうになる瞬間です。フィニッシュゲートでMCに「楽しかったですか?」と聞かれたので、「最高です」と答えながらフィニッシュテープをくぐりました。

写真をとってくれた当社の四宮や、先にゴールした前職の部下、秋山(総合31位、速!)やサニーフィッシュの仲間とゴールの喜びを分かち合い、腹ペコだったので塩おにぎりを4つほどモグモグと食べたあと、最高のご褒美の生ビール(爽快ニシテというビール)をいただきました。1年間目指していたものが終わり、また挑みたいと考え始める瞬間です。終わった瞬間、なんだか寂しくなり、また佐渡に帰ってチャレンジしたくなる、佐渡国際トライアスロンの魔力です。

ランは2時間10分で目標に10分足りませんでした。総合リザルトは6時間38分、総合137位。目標には届きませんでしたが、うまくいかないのを楽しむのがトライアスロン。次こそは!と思いながら、またこの地に立てるよう1年頑張っていきたいと思います。