日本スカイランニング協会代表理事の松本さんに聞いてみた。
コロナ禍で実現させた新設レース、嬬恋スカイランについて。 【後編】
それでは後編です。
後編では、8月9日に開催された嬬恋スカイランのエリート部門、スカイレースに出場した
Champion Systemスタッフかねざしの参戦記です。
前編を読む
こんにちは。Champion Systemのかねざしです。
後編では、選手目線から見た嬬恋スカイランについて、あれこれお伝えします。
当たり前のようにレースは存在するという認識が覆った今シーズン
ご存知の通り、今年は多くのレースが中止になっています。
皆さんも毎シーズン、どのレースに出ようかな?って年間スケジュールを立てると思います。
私は今年のターゲットレースを富士登山競走に絞り、年始からスケジュールを組んでボチボチトレーニングをしていました。
そんな折、まさかのコロナ禍。心折れました。
大会中止が発表された日の晩、浴びるように酒を飲みました、嗚呼。
ウジウジしても仕方ないので、翌日から気持ちを切り替えて、
健康診断で良い数値を出すことを目標に、トレーニングをしていました。
そんな中で開催が突如発表された嬬恋スカイラン。一気にモチベーションが上がりました。
大会に向けてトレーニングするという、当たり前に思っていたことが覆ってしまった今シーズン。
大会の有り難みを感じた瞬間です。
会場に到着すると、そこにはたくさんの仲間たちが喜々とした目をして、今から始まるレースを心待ちにしていました。
久々に仲間に会えたことも相まって、会場の雰囲気だけで気分が高揚しました。
Withコロナ時代の大会運営
レース会場となったパルコール嬬恋はスキーリゾートというだけあって広大な敷地を誇り、密とは無縁。
受付は出走チェックのみで、ゼッケンや参加賞は各自指定の場所から取る方式でした。レースはウェーブスタートが
導入され、人混みができることもなく、飛沫感染の不安を感じる場面はありませんでした。
各所で見られた対策は、感染の不安を取り除き、安心してレースに集中できる環境づくりでもあると学びました。
ゲレンデを往復するコースのメリット
私が出場した嬬恋スカイランのスカイレース部門は、1往復8km、標高差620mのゲレンデを3往復する
コースプロフィールでした。往復コースは、ダウンヒルの上達にうってつけと思います。
1本目のダウンヒルでサーフェスの特徴が頭の中に入るので、2本目はルート取りの精度が高まります。
3本目は更に精度が高まるはずだけど、身体は疲労困憊。脚の状態を考慮して最善のルートを取らないといけません。
更に、嬬恋スカイランのコースは岩場や、アスファルト、芝生に泥んこ、様々なサーフェスがあって思いの外テクニカル。
ゲレンデを舐めてはいけません。
トップ選手の迫力満点な駆け登り、駆け下りを間近で見れることもワクワクするポイント。
みんな速かった。
久々のレースにワクワク。こんなギア使いました。
昨年11月のスカイランニング日本選手権ぶりのレース。心地良い緊張感はやはりレースでないと味わえません。
目標タイムは3時間前後!!
因みに、着用したウェアを紹介します。ボトムはApexウルトラランショーツ、トップスは半袖ベースレイヤープロ。
お腹に携行必須品のApexウェザーライトジャケットを巻きつけています。
それとヘッドギアにシームレスウォーマー。
ところで、Apexウルトラランショーツって凄く良いんですよ。
日本ではタイツの着用率って低いですが、世界のレースを見ているとジワジワ増えている印象です。
絶対来ると思うんですタイツブーム。
Apexウルトラランショーツへの熱く迸る想いは、また別の機会で濃厚に披露します。
本気ゆえにキツイ、苦しい。そうかこれがレースだ。
1往復目のラップタイムは55分くらいと飛ばし過ぎず、抑え過ぎず。
2往復目は1時間程度でまとめたいところ、、、
2往復目の山頂手前にて。
あっ、ふくらはぎがピクピク言ってる。
おかしいな、昨晩ビール飲んでないのに、1本しか。
1回屈伸して心を落ち着けよう、気のせいかもしれない、ピクピク。
ふくらはぎが攣ることに怯えつつ、時折、積極的な歩行を織り交ぜ、
Notダイナミックなダウンヒルで2往復目のラップタイムは62分くらい。
あと1往復あんのか、行きたくねー。
さぁ、いよいよ3往復目。
修行だなこりゃ。
脚攣っているんだから止めさせてくれと言っても、下山は自力だし。
ブツブツと悪態つきながらなんとか登りきって最後のダウンヒル。
悪態ついたバチがあたったのか、ふくらはぎをダイナミックに攣ってしまい、勢い余って茂みへ転倒。
うぅ、何かごめんなさい。
ダウンヒルは得意なのに、恥ずかしながら殆ど歩いて無事ゴール。3往復目のラップタイプは80分くらい掛かりました。
歩いているとき、リザルトへの言い訳を考え続け、
「レースペースに身体が慣れていなかったんだ、そうだそのはず、間違いない」という
至極真っ当そうな素敵な言い訳が思い浮かびました、これでよしっ。
さて、早くゴールしてビール飲みたいな。
このメンタリティーこそファンスカイランナーの証です。
やっぱりレースは楽しい!!
この一言に尽きます。
まとめ
今回は、大会の存在意義について考える良い機会になりました。競技の根幹を成すのはやはり競技会(レース)です。
結果はどうあれ、純粋に競技と向かい合い、非日常感を味わうことができるのがレースの醍醐味です。
この非日常感を存分楽しむには、レース前夜はやっぱり断酒なのかなあ。
実は東京都にもスカイランニングのレースがあるんです。
その名は「Champion System Tokyo Vertical Race in Hinohara」
Champion Systemプロデュース、山イッキ登りのレースです。
今年のスカイランニング関東選手権を兼ねての開催です。
レースは12/27(日)開催、エントリーは12/18正午まで!
今年の締めに一緒に全力出しきりませんか?
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檜原村で会いましょう!